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中野 星知 弁護士

なかの せいち

中野・田中法律事務所 〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満6-1-2 千代田ビル別館6階
注力分野
離婚・男女 交通事故 借金・債務整理 相続 犯罪・刑事事件
取扱分野
ネットトラブル 消費者問題 労働 不動産・建築 裁判・法的手続 企業法務 民事・その他

事例1:介護殺人で被害者が死亡した事案につき執行猶予判決を得た事例(裁判員裁判) 犯罪・刑事事件

依頼内容

母親が交通事故に遭った。意識不明の重体からかろうじて意識を回復したものの、全身不随で話すこともできない寝たきり状態となった。退院後、本人が自宅に母を迎えて介護生活を始める。昼夜を問わずつきっきりの介護を10年間継続した。
その後、本人は体調不良を感じるようになり、将来を見通せない生活もあいまって、精神的に追い詰められていった。やがて、本人は、このまま介護を続けていくことは困難だと感じ、死ぬしかない、かといって母を置いて死ぬわけにはいかないと思い詰め、母を殺し、自らも自殺を図った。
結果として、母は死亡し、本人は一命をとりとめた。
怪我の回復後、殺人罪で起訴された。

解決方法・結果

事件当時の本人の思考経過にやや論理的な飛躍がみられ、長年にわたる介護疲れが本人の精神状態に悪影響を及ぼしていると思われた。そこで、裁判所に対し、事件当時の本人の責任能力の有無とその程度をみることを目的とした精神鑑定を請求したところ、裁判所に採用された。精神鑑定の結果、心神耗弱状態と判断された。
公判では、本人は事件当時心神耗弱状態にあり、責任能力が制限される状態にあったことに加え、長年にわたり献身的に母を介護してきたこと、母を置いて自分だけが死ぬわけにはいかないという動機であったことなどの情状面を主張した。結果は、執行猶予判決であった。

《弁護士からのコメント》
殺人罪という重大犯罪ではあるが、介護という近時の社会問題が背景にあり、もともと同情の余地がおおいにある事案であった。その点だけを強調するという弁護方針もあり得たと考えられるが、精神疾患に至っていてそれが事件に寄与した可能性があると考え、精神鑑定を求めたことが、上記の判決結果の大きな要因になったと考えられる。

事例2:集団強姦致傷の事案で被害者と示談し、控訴審で第1審判決が破棄され、刑期が2年短くなった事例(原審裁判員裁判) 犯罪・刑事事件

依頼内容

複数人での強姦行為を数件繰り返した事案。一部被害者が負傷したため、共犯者とともに集団強姦致傷罪で起訴された。

解決方法・結果

第一審の時点から、被害者に順次連絡をして被害弁償を申し入れて示談を試みたが、被害者の被害感情が著しく、奏功しなかった。第一審では、共犯者とともに、相当長期の厳しい判決となった。
控訴審となっても、引き続き被害者に連絡を取り、被害弁償の意思があることを伝え続けたところ、受け取ってもらうことができた。示談書を取り交し、損害賠償という民事上の問題はこれをもって解決とすることで合意した。
控訴審は、全ての被害者に一定の被害弁償をし、民事的に解決が図られたことが重視され、第一審判決が破棄され、あらためて刑期を2年減じた判決がなされた。

《弁護士からのコメント》
近時、性犯罪に対する社会の目は一段と厳しくなってきており、性犯罪の厳罰化が言われている。集団強姦罪も、大学のサークルをめぐる集団的な強姦事件が有名になったことがきっかけで創設された罪であり、厳罰化の流れの中にある。
確かに重い罪ではあるが、罪と罰の重さのバランスを失するようなことがあってはならないのは他の犯罪と同様であり、適正な刑事処分を求めることも弁護人の重要な役割である。
本件では、被害者の被害感情が激烈であるのは当然ではあるが、それでも諦めず、誠実な態度でもって被害者にアプローチし続けたことが効を奏した要因だと考えられる。

事例3:詐欺の事案(被害額約1000万円)で被害弁償をし、執行猶予判決を得た事案。 犯罪・刑事事件

依頼内容

国に対し、内容虚偽の申請をして給付金の支給を受けた事案。
同様の手法で数回にわたり行為を繰り返した結果、被害総額は約1000万円に及んだ。
詐欺罪で起訴された。

解決方法・結果

給付申請が長期間にわたり、反復継続的に行われていたため、古いものは既に消滅時効にかかっていた。そのため、被害の一部については、被害弁償をしたくても法的にできなくなっていた。
それでも、本人が手元に残していたお金に借入れで調達したお金を用い、被害弁償可能な範囲のものは全て国に納付して弁償した。
その結果、執行猶予が可能な最も長期の刑期と猶予期間の、ギリギリでかろうじてといった判決となった。

《弁護士からのコメント》
詐欺罪の量刑においては、その被害額が大きな考慮要素になる。本件の被害額は相当高額であり、前科前歴がなくとも、即実刑判決ということも十分にありえた事案であった。しかし、法的に可能な範囲のお金は全て弁済したこと、時効にかかってしまった部分についても贖罪寄付等で今後国庫に返納していくことを誓ったことに加え、なぜ犯行に及んだのかの内省を深め、家族の協力も含めた再発防止策の策定、実行を徹底したことが、執行猶予判決に至った要因ではないかと考えられる。

事例4:薬物事案で、第一審の実刑判決が控訴審で破棄され、一部執行猶予判決がなされた事案。 犯罪・刑事事件

依頼内容

ある薬物の所持の事実で起訴された。所持量は、その薬物としてはかなり多量であった。
約10年前に同種の薬物事案で実刑判決を受けた前科がある。

解決方法・結果

薬物依存治療専門の病院に通院した。また、薬物依存脱却のための互助会に参加し、定期的にミーティングに参加した。同居の両親にも協力を求め、仕事の面、家庭生活の面から、本人を指導監督する旨の証言を得た。しかし、第一審は、検察官の求刑からは大きく刑期が減じられたものの、執行猶予がつかず、実刑判決となった。
控訴審では、上記の病院への通院、互助会への参加を継続していることに加え、薬物依存者のためのワークブック(市販されている)に本人が取り組み、一冊全部の設問を終えたとして、そのワークブックを証拠提出した。控訴審は、これらの事情を酌み、第一審判決の時点では全部実刑もやむを得なかったが、その後の事情で重すぎるに至ったので、刑期の一部の執行を猶予するのが相当だとして、原判決を破棄し、刑期自体はそのままであったが、その4分の1程度の執行を猶予する旨の判決をした。

《弁護士からのコメント》
薬物犯罪の再犯率は高い。本人の自覚だけではどうにもならない。薬物の依存性を甘く見てはならない。薬物事案においては、単に本人が反省しているというだけでは足りない。薬物からの脱却に向けた本人の取り組みと、周囲の人の協力を含めた再犯防止策の策定、実行が重要である。

事例5:夫からDVを受けて自宅から飛び出し、子供3人の親権、養育費及び慰謝料の支払いを勝ち取った事案 離婚・男女

依頼内容

夫との間に幼稚園~小学生(当時)の3人の子供がいる。夫は、仕事から帰ってくると大量に酒を飲み、暴言・暴力をふるう。警察にも相談したことがあった。その暴力に耐えきれなくなって身一つで家を飛び出した。実家に身を寄せつつ、子供達が心配なため、夫が出勤したころを見計らって家に戻り、可能な限り食事の準備や掃除等の家事を行っていた。妻は離婚を決意したが、夫は、現状のままで子供達も自分が育てるとして離婚に応じなかった。

解決方法・結果

裁判所に対し、
(1)夫からの暴力への対策として「保護命令申立て」を、
(2)離婚が決まるまでの間子供達を引き取るために、「子の監護権者指定の審判申立て」と「仮処分申立て」を、
(3)離婚が決まるまでの生活費を支払ってもらうために、「婚姻費用分担調停の申立て」を、
(4)離婚を求めて、「離婚調停」を、
それぞれ申し立てた。

(1)については、夫が妻に暴力をふるった事実が認定され、夫に対し、妻への接近することと連絡をとることを禁止する内容の命令が発令された。
(2)は、夫が子供達を自分で育てると譲らなかったので難航した。夫が出勤中妻が自宅に戻った際に子供達と話し合った際、子供達は「お母さんのところへ行きたい。」と口をそろえていたので、子供達に荷物をまとめてもらい、時期を見計らって迎えに行き、妻が子供達を引き取った。必要がなくなったので、申立ては取り下げた。
(3)は夫が支払いを拒否したので審判に移行した。請求は認められ、夫に対し、離婚が決まるまでの間、生活費として一定の金額を支払うよう命じる内容の審判がされた。
(4)は、同じく夫が離婚に応じない姿勢を見せたので調停は不調になり、訴訟に移行した。訴訟では、妻の請求が認められ、離婚すること、子供達の親権をいずれも妻とすること、夫が妻に子供たちがそれぞれ成人するまでの間養育費を支払うこと、夫が妻に慰謝料を支払うことを命じる判決がなされた。

《弁護士からのコメント》

いわゆるDVは、家庭という閉鎖された空間で起こりますから、暴力を裏付ける証拠といってもあまり残っていないことが多く、相手方に事実を否定されると立証が難しいという問題に直面します。暴力をふるわれたときは、すかさず警察などの公的機関に相談することが重要です。警察に相談してもすぐに刑事事件として捜査をしてくれるとは限りませんが、警察署では、DVの相談があった場合には、事情を聞き取り、その相談があったことを書類に残してくれます。後日、裁判所に保護命令申立てをすると、裁判所がその警察署に、DVの相談の事実がないかどうかを照会しますので、警察署はこれに回答してくれます。そうすると、被害者が前々からDVの被害相談をしていた事実が裁判上表れるという意味がありますので、大変重要です。警察署等で怪我の状況を写真にとってもらうことも重要ですが、写真などの資料は、警察は自動的には裁判所に送ってくれませんので、自分でも写真を撮っておいた方がよいでしょう。

事例6:自宅マンションを維持した上で、民事個人再生手続で債務整理を行った事例。 借金・債務整理

依頼内容

40代男性。家族構成は、妻と子4人の6人家族。非正規雇用であり、時間外手当の上下の激しい職場のため収入が安定しなかったこと、子の出産、進学等で臨時支出が立て込んだことなどが原因で、クレジットカード、銀行系カードローンでの負債が相当額に及び、住宅ローンもあって約定通りの支払いが困難となった。

解決方法・結果

依頼者本人の給与収入が安定しつつあること、妻もパートで働きに出て一定の収入が入り始めたこと、ぜひとも自宅マンションを維持したいとの希望があったことから、民事個人再生申立(約定型)を選択。住宅ローン以外の債務を100万円に圧縮の上、これを3年間の分割払いによる再生計画を策定し、認可された。その後、無事に再生計画に基づく弁済を完了した。

《弁護士からのコメント》
民事個人再生手続は、債務を計画的に弁済していくというものですが、債務総額を圧縮することができること、自己所有の自宅不動産がある場合それを維持したまま債務を法的に整理することができるというところに特徴があります。多重債務に陥った場合であっても、自宅を維持できる場合がありますので、あきらめずにご相談ください。

事例7:経営している会社の破綻に伴い、会社と代表者があわせて破産申し立てをした事例。 借金・債務整理

依頼内容

先代から長年続く会社の代表取締役の男性。業界全体が縮小傾向にあるという市場環境の下で慢性的な売り上げ不足状況にあり、期待をかけて開発していた新商品が採算ベースに乗る前に資金ショートを引き起こし、破綻した。依頼者は、会社の債務の多くを連帯保証するとともに、自宅に抵当権を設定していた。

解決方法・結果

会社とともに代表者個人もあわせて破産申立て。破産管財人が選任され、会社と代表者個人それぞれの財産が換価され、債権者に配当がなされ終結した。代表者は、その自宅を手放すことを余儀なくされたが、申立前に解約した生命保険の解約返戻金で引っ越し費用を捻出し(有用の資)、スムーズに転居先での生活再建を行うことができた。

《弁護士からのコメント》
自然人が破産する場合、手元にある財産はこれを全て債権者に配分するのが破産手続きのおおもとの考え方ですが、破産手続開始決定の前と後、それぞれにおいて、生活再建等のために一定の範囲内で破産者がこれを使うことが認められています。破産すると何もかも失ってしまうと早合点せずに、ぜひご相談ください。

事例8:浪費したという事情(免責不許可事由)があるが、破産申し立てをして免責が許可された事例。 借金・債務整理

依頼内容

40代独身、会社員。女性の接客を受ける飲食店で、店の女性に好意を持ち、求められるままにプレゼントを贈っていた。エスカレートして、給与の範囲内ではまかないきれなくなり、借金をしてプレゼントをするようになった。債務が増大し、給与の範囲で支払うことができなくなった。

解決方法・結果

浪費は免責不許可事由の一つであるので、管財型による破産を申し立てた。破産管財人の下で、一定期間家計管理の指導を受けた結果、裁判所の裁量によって免責許可決定を受けた。

《弁護士からのコメント》
免責不許可事由がある場合であっても、破産を申し立てて免責を受けることができる場合があります。