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種村 求 弁護士

たねむら もとむ

川崎パシフィック法律事務所 〒210-0007 神奈川県川崎市川崎区駅前本町11-1 パシフィックマークス川崎ビル6階
注力分野
相続 借金・債務整理 交通事故 労働 企業法務
取扱分野
民事・その他 犯罪・刑事事件 離婚・男女

事例1:保険会社から提示された賠償額が適正なのかの判断 交通事故

依頼内容

交通事故に遭遇し,最近やっと治療が終わりました。後日,加害者の保険会社から損害賠償額に関するご案内というような書類が届き,損害額の提示がありました。書類をみても,適正な価格が提示されているかわかりません。

解決方法・結果

損害賠償を算定するための費目,基準及び算定方法などがわかり,本来,自分が賠償されるべき金額の目安がわかりました。

<種村 求弁護士からのコメント>
損害賠償額とは,交通費,通院費,入院雑費,入・通院慰謝料,休業損害,後遺症慰謝料,後遺症逸失利益,弁護士費用,遅延損害金等の各費目の合計金額を意味します。

一般的に,各費目の算定基準には,自賠責基準,任意保険会社の基準(保険会社により異なります。),裁判基準(損害賠償額算定基準)があるといわれており,順に高額となる傾向があります。被害者が一般の方の場合,保険会社が裁判基準の水準で提示を行うことはあまり考えられません。
 
まずは,お手元にある損害賠償額が提示されている書面を持参いただき,裁判基準ではどのくらいになるかを弁護士に算出してもらうことをおすすめします。当事務所では初回の相談は無料で行っておりますので,算出だけでもお気軽にご相談ください。

事例2:弁護士にいつ依頼するかの時期 交通事故

依頼内容

先日,交通時に遭遇しました。警察に呼び出されたり,加害者の保険会社から何度も連絡を受け,わからないことが多々あります。今後どうすれば良いかもわかりません。

解決方法・結果

自分の保険契約を見直し,弁護士費用特約を利用し,早期に弁護士に依頼することができました。事故に遭遇し怪我を負いながら警察や保険会社の対応をしなければならない負担から解放され,怪我の治療に専念できました。

<種村 求弁護士からのコメント>
交通事故に遭遇された場合,まず,自身の保険で弁護士費用特約が付されているかを確認してください。弁護士費用特約があれば,弁護士費用は保険でまかなえます。
 
事故発生直後には,通院費用や休業損害の補償を早期にしてもらうために加害者側の保険会社と交渉をしたり,人身事故扱いにするため警察へ出向いたりする必要があるなど,やるべきことがたくさんあります。また,通院の仕方によっては,認定されるべきであった後遺症が認定されないということもないとはいいきれません。

そのようなことを本人に代わって弁護士に対応してもらえれば,治療に専念できるはずですし,的確なアドバイスの下で治療を受けることで本来認定されるはずの後遺症が認定されないということも未然に防げます。そのため,事故発生直後に弁護士に依頼することをおすすめします。弁護士費用特約がなくても,各弁護士事務所によって,報酬基準等が定まっています。信頼できる弁護士を見つけられれば,その段階で弁護士に依頼されることも悪くはないはずです。当事務所では初回の相談を無料で行っていますので,まずはお気軽にご相談ください。

事例3:後遺症認定結果に関する事例 交通事故

依頼内容

交通事故に遭遇し,14級9号(局部に神経症状を残すもの)との認定がなされました。もっとも,認定理由をよく見ると,当初私が医師から説明を受けていた診断名が一部異なっており,結果に納得もできません。このまま認定結果を受け入れるしかないでしょうか。

解決方法・結果

後遺症の認定に対し,異議申立てという制度があり,どのようなことを押さえて異議申立てを行えばよいかがわかりました。

<種村 求弁護士からのコメント>
後遺症の認定結果に納得ができない場合,認定機関に異議申立てを行う事ができます。申立ては何度でもできます。ただ,認定機関に提出された医療記録(今回の後遺症を認定された際に用いた資料)と異なる資料,つまり,認定機関の判断の正当性を覆すに足る新たな資料を提出できない限り,結果を覆すことは困難といわざるを得ません。
 
今回の場合,医師が本人に説明していた診断書名が一部異なっているなどの事情があるため,作成した医師に記載ミス等がないか確認し,誤記等が明らかになれば,再度診断書を取り付けて異議申立てを行ってみることを助言させていただきました。事案ごとに異議申立てすべきか否かも異なってきますので,まずはお気軽にご相談ください。

事例4:後遺症が認定される要素に関する事例 交通事故

依頼内容

交通事故に遭遇し,現在も通院しています。医師からは後遺症が認定される可能性はあるとは言われていますが,そもそも,後遺症はどのような要素があると認められるのか,また,適正な後遺症が認定されるためにできることなどがあるのかもわからないので不安です

解決方法・結果

後遺症がどのようなときに認定されるのかがわかり,今後の通院の仕方の参考になりました。

<種村 求弁護士からのコメント>
一般的に,後遺症は,事故直後及び症状固定時の画像,実通院日数(実際に通院された日数),自覚症状の3要素により認定されると言われております。

仮に画像上気質異常が見られなくとも,実通院日数が相当数であって,衝撃を受けた部位の場所や衝撃の程度(事故車両の損壊程度などから推認されることが多いです。)等諸般の事情に鑑み,被害者がどこがどのように痛むかという自覚症状が医学的に証明できるレベルに達していると判断さえるれば後遺症が認定される場合もあるはずです。したがって,過剰な通院は控えるべきですが,医師と相談し,どの位の頻度で通うべきか決めた上,定期的な治療を受けること,その際,一回一回の治療時,医師にどの部位がどのように痛むかを説明し,できれば,カルテに記載してもらうようにするなどの通院をされることをおすすめします。事故の態様や受傷の程度によって変わってくる点も多々ありますので,まずはお気軽にご相談ください。

事例5:死亡事故で自賠責保険会社から支払いを拒絶されたものの,その後,保険金の支払を受けることができた事例 交通事故

依頼内容

妻が交通事故により死亡したが,事故の全ての責任が妻にあるとの理由で自賠責保険会社から保険金の支払いができないと言われました。どうしようもないのでしょうか。

解決方法・結果

自賠責保険会社の支払い基準や事故の過失割合がどのように定まるかがわかりました。必要な資料を揃え,自賠責保険会社へ意見書を提出してもらうことで,結果,加害者の過失を認めてもらい,自賠責保険会社からの保険金の支払いを受けることができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
保険会社は,本件事故が奥様の一方的な過失にあると認定したため,支払いを拒絶しました。自賠責保険金は,被害者に全責任(過失100%)がない場合,基準額から減額されることはあっても,全く支払われないということはありません。
 
そこで,交通事故の事故態様を客観的に示す実況見分調書などの刑事記録を取得し,保険会社の認定が間違っているということを認識させる必要があります。そのため,弁護士法23条の2に基づく照会制度を用いて刑事記録を取得したり,目撃者から話しを聞き,報告書等を作成した上で,本件事故の原因が100%奥様にはなかったことを積極的に説明する異議申立書を保険会社に提出すべきです。

一般の方では,刑事記録の取得や報告書の作成は困難だと思われますので,弁護士にご相談されることをおすすめします。当事務所では,初回の相談を無料としていますので,まずはお気軽にお問い合わせください。

事例6:ひき逃げ事故の加害者に対して,損害賠償請求以外にできること 交通事故

依頼内容

妻がひき逃げ事故に遭い,帰らぬ人となりました。被害者は逮捕されたとの連絡を警察から受けたのですが,逃げた被害者を許せません。民事事件で損害賠償をするほか,何かできることはないのでしょうか。

解決方法・結果

被害者参加制度を通じて遺族の気持ちを加害者に伝える事ができることがわかりました。また,民事上の請求においても,私が刑事手続きに参加することのメリットが多分にあることもわかりました。被害者遺族として,金銭に見積もることのできないやりきれない気持ちが少し軽くなった気がします。

<種村 求弁護士からのコメント>
死亡事故の場合,被害者遺族が刑事手続きに参加できる制度(被害者参加制度といいます。)があります。かかる手続きは必ず利用できる(参加が認められる)というものではないですが,担当検察官に申入れを行い,参加を求めることで,刑事手続きに参加し法廷で意見を述べる機会が与えられる場合があります。

刑事手続きに参加することで,23条照会では開示されることのない加害者や目撃者の供述調書などの記録の開示も受けることができ,後の損害賠償請求における証拠保全としても役立つことが考えられます。
 
具体的な手続や申入れの方法,その後の意見陳述に関して,被害者参加代理人として弁護士に依頼することが可能ですので,まずはお気軽にご相談ください。

事例7:顔面の傷で,保険会社から後遺の逸失利益はないと言われたものの,後遺症逸失利益を受けることができた事例 交通事故

依頼内容

交通時に遭遇し,顔面に大きな傷が残りました。外貌醜状という後遺症が認定されましたが,保険会社は逸失利益を認めてくれません。保険会社に問い合わせると,男性だからとか労働能力に影響はないとか言われました。なぜでしょうか。

解決方法・結果

外貌醜状という後遺症の特殊性も理解でき,結果,後遺症逸失利益の支払いを受ける事ができました。基準どおりの逸失利益が認められなかったとしても,ゼロではなかったことが救いでした。

<種村 求弁護士からのコメント>
外貌醜状(体の一部に一定程度の傷跡が残るもの。)の場合,体の一部に機能不全が生じるという後遺症と比べ,俳優などの特殊な職業についているような場合を除き,労働能力に影響はないと判断されがちなのは事実です。ましてや,男性であれば,女性に比し,「見た目」が軽視されがちなところも否定できません。

とはいえ,男性であっても,将来的に接客業などの「見た目」が多少なりとも労働に影響を与える職業につく可能性はゼロではなく,現在の職業や醜状痕の場所や程度によって基準に準ずる労働能力喪失率が認められることもゼロではないため,諦めずに交渉し,場合によっては,訴訟提起を行うべきです。交渉や訴訟などについて,弁護士を入れることで話を有利に進められることも多々あります。まずはお気軽にご相談ください。

事例8:友人が運転する車に同乗していたときの事故に関する損害賠償請求の事例 交通事故

依頼内容

友人の車に同乗していたら,事故に遭いました。友人のみ任意保険会社をつけており,事故の原因は,もっぱら友人にあるようです。私が適正な賠償を受ける場合,誰を加害者として損害賠償を求めるべきかもわかりません。また,仮に,友人を加害者として損害賠償請求を求めた場合,友人は何か罪に問われたりするのですか。

解決方法・結果

事故の当事者である双方に損害賠償請求できることがわかっただけでなく,仮に友人の保険会社から賠償を受けたとしても,必ずしも友人が罪に問われるという訳ではないことがわかってほっとしました。

<種村 求弁護士からのコメント>
今回の事故の場合,共同不法行為といって,事故の当事者双方に損害賠償請求をできる地位にあります。一方は,任意保険会社を付保していないとのことですので,実際に損害賠償を受ける場合,ご友人の任意保険会社から支払いを受けた方が良さそうです。
 
そうするとご友人を加害者として損害賠償請求をしていくこととなります。確かにご友人は交通事故を起こし,人を怪我させている以上,自動車運転過失傷害罪等に問われる可能性は否定できません。

もっとも、ご友人を罪に問うべきか最終的には検察官が判断するものですが,その場合,被害者の意向も重視されます。したがって,警察において,ご友人を罰してほしくないとの気持ちはない旨話しておく必要はあると思います。請求の相手方の選択や方法,進め方など事案によって変わって来ますので,まずはお気軽に弁護士までご相談ください。

事例9:寝たきりになった妻の将来の介護費の補償を受けた事例 交通事故

依頼内容

妻が事故に遭い,ほとんど寝たきりの状況になってしまいました。私が妻に連れ添う予定ですが,今後も治療や介護にお金がかさみそうです。将来の治療や介護に必要なお金というのは獲得できるのでしょうか。

解決方法・結果

後遺障害等級認定を経た上で,保険会社との間で任意交渉を行ってもらいましたが,満足いく金額の提示を得ることはできませんでした。そこで,自賠責保険金請求をした上で訴訟提起をし,将来の治療費や介護費用を含めた満足いく金額を獲得することとができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
「症状固定」という段階になると,症状固定というものがそれ以上治療してもよくならない状態を指すことから,一般的には,その段階以降生じる治療費等をもらうことはできません。しかし,きわめて重い後遺障害を負ったような場合,将来の治療費や介護費用を支払ってもらうことができます。とりわけ重い後遺障害を負ったような場合,弁護士とよく相談して適正な金額を獲得できるようにすべきだと思います。当事務所では初回の相談を無料とさせていただいていますので,まずはお気軽にご相談ください。

事例10:後遺障害非該当認定に対する異議申立てが奏功した事案 交通事故

依頼内容

1年半ほど前に交通事故に遭い,治療を行ってきましたが,肩が思うように動かず,痛みも強く残っていました。後遺症の申請をしたのですが,「非該当」とされてしまい納得できません。

解決方法・結果

本件では,肩が動かないことや痛みを裏付ける「客観的な医学的所見がない」ことを理由に非該当とされていましたが,実際には,筋の拘縮や腱板断裂が肩の機能障害につながっていたため,その旨の内容の異議申立てを行い,後遺障害10級が認定されました。

<種村 求弁護士からのコメント>
後遺障害の認定は,損害保険料率算定機構が行いますが,その認定に不服がある場合には異議申立てが可能です。もっとも,異議申立により判断が変更される確率は5%程度と非常に低くなっており,異議申立てが認められることは極めて難しいというのが現状です。本件では,相談者様より病状や治療経過を詳細に聴き取るとともに,カルテ等や医学書を精査し,丁寧な主張を行うことにより異議申立てが認められたものと考えられます。

事例11:主婦の休業損害についての案件 交通事故

依頼内容

追突事故に遭い,頸椎捻挫と診断され1年ほど病院に通いました。先日,保険会社から慰謝料等の提示がありましたが,主婦は休業損害を請求できないのでしょうか?

解決方法・結果

日々の家事への影響を聴き取りし,保険会社との粘り強く交渉した結果,通院期間に応じた休業補償を取得することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
主婦の方であっても,けがの影響で家事労働に従事できなかった期間については補償の対象となります。補償金の計算方法ですが,賃金センサス(厚生労働省による賃金実態調査)をもとに基礎となる日額を算出し,これに補償期間の日数を乗じていきます。ただ,補償期間については明確なルールはなく,けがの状態や家事労働への影響等から,通院日数全体が補償される場合,通院期間を段階的に区切り,最初の4分の1は100%,次の4分の1は80%などと段階的に算出する場合,実通院期間を基準とする場合などがあります。

事例12:若年者の休業損害の基礎収入 交通事故

依頼内容

昨年交通事故に遭ったのですが,先日,後遺症の認定を受け保険会社から賠償額の提案がありました。事故前の収入が300万円程度なのですが,提示額が妥当か知りたいです。

解決方法・結果

事情を伺い,賠償額を計算したところ,およそ4倍の賠償額が適切との判断になりました。保険会社との交渉の結果,こちらの主張額と通りの内容での和解が成立しました。

<種村 求弁護士からのコメント>
治療終了や後遺症の結果がでると,保険会社から事故に対する賠償額を提案されることがあります。もっとも,この段階でなされる提案額は,実際に裁判をしたり,弁護士が交渉した場合に取得できる金額の40%~60%であることが多いです。今回も,当時の収入を基礎に遺失利益が算出されていましたが,20代の方であれば賃金センサスを基準として基礎収入を算出することができますので,実際の収入より高い金額を基礎収入とすることができます。

事例13:無職男性が専業主婦としての休業損害や後遺症逸失利益を獲得した事例 交通事故

依頼内容

交通事故に遭い,後遺障害等級認定も受けることができました。しかし,私は交通事故に遭う数年前から,両親の介護に従事するために無職であり,事故から数年経った今でもその状況は変わりません。この場合,休業損害や後遺症逸失利益は0円になってしまうのでしょうか。

解決方法・結果

両親と同居していたことや両親が要介護認定を受けている書類等を提出することで,男性ではあるものの家事従事者であることを前提として,女性労働者の全年齢の平均の賃金額を基礎として,休業損害や後遺症逸失利益を認めてもらうことができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
無職者の男性の場合,労働能力や労働意欲があり,就労の蓋然性があると判断されれば,一時的な失業者であるとして一定額の基礎収入を認めてもらうことができますが,本件の場合には無職となってから一定の期間が経過していて事故から数年経った居間も無職であることから,一時的な失業者であると主張することには無理がありました。

そのような場合であっても,家事従事者であることを証明する書類を提出するなど丹念な主張・立証を行うことにより,専業主婦に認められている,女性労働者の全年齢の平均の賃金額を基礎として休業損害や後遺症逸失利益を計算してもらうことができる場合があります。

事例14:保険会社が治療費を支払わない場合の対応 交通事故

依頼内容

先日,交通事故に遭遇し被害者となりました。相手の保険会社は,すぐには治療費を払えないと言っています。通院したいのですが,自費で通う必要があるのでしょうか?

解決方法・結果

保険会社が治療費を立替えてくれない場合の手続がわかり,実際にも保険会社に一括対応してもらえるようになりました。

<種村 求弁護士からのコメント>
相手方(加害者)の保険会社は,被害者に過失が5割以上ない場合,通常,一括対応といって,治療費を直接医療機関に支払ってくれる対応を取ることがあります。もっとも,民事上の原則でいうと,本来は,被害者が通院費用を立て替え,損害額が定まった後に,まとめて請求を行う事が原則となるので,一括対応は,いわば例外的な措置なのです。

したがって,一括対応を保険会社が行わないこともあり得えるのですが,その場合,仮払仮処分命令を申し立てることで当面の間の治療費を確保することもできます。また,交渉によっては,仮払仮処分命令の申立てをされてしまうよりは一括対応を行ったほうが保険会社にとって楽であるということで,仮払仮処分命令の申立をされる前に一括対応を行ってくれる場合もありますので,あきらめずに相談・交渉をしてください。

事例15:医師の指示がない状態で接骨院へ通うのは 交通事故

依頼内容

交通事故にあい,整形外科で治療をしています。そのほか,近くの接骨院に通院しようと思うのですが,勝手に通っても問題はありませんか?

解決方法・結果

通院については,何も考えていませんでしたが,後に法的な問題がおこる可能性があることがわかりました。通院時においても,後に争いが生じないように事前に対策を取ることができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
交通事故に遭遇し,怪我をした場合,治療を行うことは当然ですが,ここでいう治療とは,あくまで医師による治療を前提としている場合がほとんどです。接骨院や針・鍼灸の場合,確かに痛みの緩和やリハビリ等一定の効果が得られるだけでなく,医師による診察より,頻繁に通うことができる場合があるため,被害者としては,整形外科への通院と併用したと考えることは当然だと思います。

もっとも,接骨院や針・鍼灸に関する治療でかかる治療が医師の指示に基づかない場合,後に訴訟となったときに,本件交通事故と因果関係のある適正な治療と判断されない場合もあり,通院自体が否定される可能性があります。そこで,接骨院や針・鍼灸への通院は,事前にかかる場所への通院の可否につき医師に確認を取り,場合によっては,カルテ接骨院への通院を指示したと記載してもらったり,紹介状を作成してもらいなどの処置をとる必要がございます。

事例16:特殊車両について約2か月間の代車使用料が認められた事例 交通事故

依頼内容

私は,ある社会福祉法人の理事ですが,当社会福祉法人が所有している車両(車両の後方にリフトがついており,リフトが上下することで,車体だけで80㎏以上,人が乗ると150㎏以上ににもなる電動車いすを乗降させることもできる,特種なもの)が信号待ちの状態で停止中に,後方から追突されました。この自動車の修理代と修理期間中の代車使用料がかかっているのですが,追突した車両を保有するA社は,修理代は全額支払ってくれたものの,代車使用料は一切支払ってくれません。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

弁護士に依頼してA社に対し通知書(内容証明郵便)を発送してもらったのですが,A社からはそれでも誠意ある対応をとってもらえませんでした。そこで,A社を相手取って代車使用料などの支払を求めて訴訟を提起しました。その訴訟手続の中で,当社会福祉法人における代車の必要性や使用した代車が同一のものにすぎないこと,特殊な車両のため修理が長引いただけで不必要な期間に付いてまで代車を使用したわけではないことなどを主張・立証したところ,A社においても代車使用料の支払を認めて和解することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
代車使用料は,相当な修理期間または買換期間中,レンタカー使用などにより代車を使用した場合に認められます。
修理期間は1週間から2週間程度が通常の例だとされていますが,部品の調達や営業車登録などの必要があるときには長期間認められる場合もあるとされています。

代車使用料が認められるかどうかに関し,一般的には,以下の3点から考えることとされています。
(1)代車の必要性
(2)代車の種類(グレード)
(3)代車の認められる期間

本件ではこれらの点を丁寧に主張・立証したことが功を奏したといえると思います。

事例17:脊柱変形傷害を負った事案で逸失利益が争われ,保険会社の提示額を大きく上回る解決をした事例 交通事故

依頼内容

私は,専業主婦ですが,青色信号に従って自転車にて横断中に,左折してきた自動車に轢かれてしまい,脊柱変形傷害の後遺障害を含む重大な怪我を負ってしまいました。保険会社から支払を提示されてはいるものの,私が外国籍であることもあり,それが妥当な金額なのか分かりません。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

弁護士に依頼し,自賠責保険金を取得してもらった後に,加害者を相手取って損害賠償請求訴訟を提起しました。
その訴訟手続の中で,休業損害の部分と後遺症逸失利益(後遺症を負ったことによって下がるであろう収入を補填するもの)について主として争われましたが,私が脊柱変形傷害を負い,その程度が重いことを丁寧に主張・立証して,当初保険会社から提示されていた金額を大きく上回る解決金を取得することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
後遺障害等級認定を受けた場合における保険会社の支払呈示基準額は,訴訟を提起した場合と比べて著しく低額にとどまることが多くなっています。そのため,後遺障害等級認定を受けた場合には,保険会社の支払提示額を承諾する前に弁護士に相談されることをお勧めします。

事例18:自動二輪車(オートバイ)の買替諸費用が認められた事例 交通事故

依頼内容

交通事故に遭い,私の所有する自動二輪車(オートバイ)が全損扱いとなりました。私はまだ自動二輪車を買い換えてはいないのですが,いずれ買い換えようと思っています。しかし,保険会社からは,車両時価額やレンタカー代金については支払うといっていますが,車両を買い換えるときにかかる買替諸費用については支払えないといっています。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

訴訟手続の中で,車両時価額だけでなく買替諸費用も認められることを主張・立証し,裁判所からは買替諸費用を加えた金額についての和解案が提示され,その分の代金も認めてもらうことができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
修理費が高額となるような場合,修理費の金額が,車両時価額(消費税相当額を含む。)に買替諸費用を加えた金額を上回るときがあります。この場合,経済的全損という扱いとなって,買換差額が損害という扱いになります。もっとも,この場合であっても,買替諸費用については認められていますので,本件ではその点を主張・立証して,買替諸費用についても認めてもらうことができました。

事例19:事故前から在籍していた職場に復帰でき,さほど減収がない場合に,高額な後遺症逸失利益を獲得できた事例 交通事故

依頼内容

私が自己所有の自動二輪車(オートバイ)を運転していたところ,居眠り運転をした自動車が対向車線から突っ込んできて,私は片足切断を含む怪我を負ってしまいました。その後職場に復帰することはでき,事故前とさほど代わらない給与を職場からもらえてはいるのですが,子どももまだ小さく今後のことが不安なので,しっかり賠償金を取得しておきたいのですが,どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

弁護士に依頼し,弁護士と保険会社側の弁護士とで交渉を続けてもらいましたが納得いく金額にまで至らなかったので,自賠責保険金を取得してもらった上で損害賠償請求訴訟を提起しました。その上で,事故によって生じた症状によりどれほど日常生活に支障が生じているかといったことや,私の勤める職場の規模が小さく,いつ何時職を失うか分からないといったことを丁寧に主張・立証することで,適切な後遺症逸失利益(後遺症が生じたことによって働けなくなった分のお金)を獲得することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
最三小判昭56.12.22民集35巻9号1350頁は,次のとおり判示していることから,事故に遭い重篤な後遺障害を負ったとしてもさほど減収がないケースの場合,適切な主張・立証を怠ってしまうと,本来獲得できる可能性のあった金額を獲得できなくなってしまう可能性があり,この最高裁判決を踏まえた適切な主張・立証が求められます。

「被上告人は,研究所に勤務する技官であり,その後遺症は身体障害等級一四級程度のものであつて右下肢に局部神経症状を伴うものの,機能障害・運動障害はなく,事故後においても給与面で格別不利益な取扱も受けていないというのであるから,現状において財産上特段の不利益を蒙つているものとは認め難いというべきであり,それにもかかわらずなお後遺症に起因する労働能力低下に基づく財産上の損害があるというためには,たとえば,事故の前後を通じて収入に変更がないことが本人において労働能力低下による収入の減少を回復すべく特別の努力をしているなど事故以外の要因に基づくものであつて,かかる要因がなければ収入の減少を来たしているものと認められる場合とか,労働能力喪失の程度が軽微であつても,本人が現に従事し又は将来従事すべき職業の性質に照らし,特に昇給,昇任,転職等に際して不利益な取扱を受けるおそれがあるものと認められる場合など,後遺症が被害者にもたらす経済的不利益を肯認するに足りる特段の事情の存在を必要とするというべきである。」

事例20:自動車任意保険に加入していない米国軍人の公務外の運転による事故に対応した事例 交通事故

依頼内容

私が自動車を直進運転させていたところ,左方から一時停止位置で一時停止をすることなく進行してきた自動車に衝突され,その結果,後遺障害も残るほどの怪我を負いました。しかし,その運転者は米国軍人で,公務外の運転であり,しかも自動車任意保険に加入していない方でした。私はどのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

私に生じた症状が固定するのに時間がかかったことから,時効中断手続を行いました。その上で,その米国軍人を相手取って損害賠償請求訴訟を提起し判決を取得しました。その後,日米地位協定に基づく請求手続に移行しました。

<種村 求弁護士からのコメント>
南関東防衛局の担当者の方が親切に対応してくださったおかげもあり,適切な処理を進めることができています。なお,外務省HPの「日米地位協定Q&A」には以下のような設問とその回答が掲載されているのが参考になります。

問11:米軍人が事故などで日本人に怪我をさせても,米軍人は十分な財産を持っていなかったり,転勤してしまうため,被害者は泣き寝入りするケースが多いというのは本当ですか。

(答)
日米地位協定では,被害者救済の観点から,公務外の米軍人等の行為などから生じる損害の賠償請求の処理について規定してあります。この規定によれば,被害者の便宜を図るため,日本政府が補償金を査定し,米国政府との間で補償金支払いの調整を行います。
また,被害者が民事訴訟を提起することも当然のことながら可能です。

このような規定に加え,更に,被害者救済を万全なものとするため,平成8年以降,日本にいるすべての米軍人,軍属及びそれらの家族を任意自動車保険に加入させる措置をとり,更に,日米地位協定の規定の下での支払い手続を改善するため,被害者に日本政府が無利子融資する制度,被害者の必要経費を米政府が前払いする制度,米国政府の支払い額が民事訴訟での判決額を下回った場合に日本政府が差額を補填する制度などが導入されています。

事例21:【労働者側】整理解雇を受けた場合の対応 労働

依頼内容

私は,小物の輸入販売を行う会社に勤めていましたが,そのA店在籍中にはA店の店長を任されていたのに,上司に嫌われたためかその店長職を解任され,それと同時に減給となりました。その後,B店への異動を命じられ,B店で勤務していたところ,B店が業績不振であるとしてB店を閉鎖するのと同時に整理解雇という形で解雇されました。A店在籍中もB店在籍中も,会社が支払う残業代は15分未満をカットするというものだったので,未払残業代もあると思います。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

弁護士に依頼し,通知書(内容証明郵便)を発送してもらいましたが,会社からは何らの応答もなされませんでした。そこで,雇用契約上の地位を有することや賃金の支払,未払残業代の支払を求めて労働審判を申し立てました。その結果,一定額の解決金を支払ってもらうことで解決することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
整理解雇が有効とされるかどうかについては,以下の4つの要素を総合考慮するという考え方が一般的です。
(1)人員削減の必要性
(2)解雇回避努力
(3)被解雇者選定の合理性
(4)解雇手続の妥当性

もっとも,一部の大会社を除いては,一般に会社が整理解雇する場合に,上記の要素をほぼ満たすなどということはほとんどありません。そのため,それらの要素を満たしていないことを丹念に主張・立証することで,雇用契約上の地位を有することを確認してもらったり,退職する代わりに解決金を支払ってもらうことが可能となります。

事例22:【労働者側】自宅待機処分を経て解雇された場合の対応 労働

依頼内容

私は,長年准看護師として勤めていましたが,直近で勤務していた病院で直属の上司などとそりが合わなかったためなのか,「チーム医療に向いていない」などという理由で自宅待機処分命令を受けた後,その処分期間が明けて復職したその日に解雇の処分を受けました。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

弁護士に依頼し,復職を求めることなどを内容とする通知書(内容証明郵便)を送付しましたが病院からは復職を拒絶されました。
そこで,雇用契約上の地位を有することの確認を求めるとともに賃金の支払(自宅待機処分命令期間中のものを含む。)や執拗に退職勧奨を受けたことに対する慰謝料の支払を求めて労働審判を申し立てました。そうしたところ,一定の解決金を支払ってもらうことで解決することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
自宅待機処分命令や解雇について正当化する理由が全くないことや,退職勧奨が執拗なものであったことを主張・立証することで,比較的高額な解決金を支払ってもらうことが可能になりました。

事例23:【労働者側】解雇を受けた後に復職できた事例 労働

依頼内容

私は,薬局を経営する会社に在籍して薬局に勤務していたのですが,その会社から,降格及び減給の措置がなされた上,それらの措置がなされてから1か月後くらいには解雇も言い渡されました。他の薬局に勤めようとしても,年齢の問題もあって,その会社に在籍していたときの条件を下回る条件でしか雇用してもらえそうにないので,復職をしたいのですが,可能でしょうか。

解決方法・結果

弁護士に依頼し,会社側の代理人弁護士と協議してもらいましたが,条件面で折り合わず,雇用契約上の地位確認などを求めて訴訟を提起しました。
訴訟においても,当初は,会社側でも私を再び受け容れる気持ちはなかったようでした。しかし,会社側の体制に変化があったこともあり,私を再び受け容れてもいいということとなり,私は復職を認めてもらうとともに,復職するまでの賃金に相当する金額の支払を受けることもできました。

<種村 求弁護士からのコメント>
解雇がなされた場合,雇用契約上の地位の確認と復職するまでの賃金の支払を求める形をとることになります。
その形をとるとはいえ,会社側は解雇した従業員に復職してもらっては困ると思っていることが多く,従業員も解雇された会社で再び働くのは難しいと思っていることが多いことから,最終的な解決としては,退職について合意してその代わりに一定額の解決金を支払ってもらうということが一般的となっています。もっとも,本件では従業員側が復職の強い意向を有していたことに加え,会社側の態度が変わったことから,復職する形での解決を図ることができました。

事例24:【労働者側】解雇ではなく退職勧奨を受け容れてもらっただけだと言われた場合の対応

依頼内容

私は,製造業の会社に勤務していましたが,社長との折り合いが悪くなっていました。そのような折,私は頸椎版ヘルニアなどにより1か月の休職を余儀なくなされました。そうして休職を余儀なくされていたところ,私は突然社長から呼び出された上で,解雇を通告されました。解雇を通告されたので雇用契約上の地位の確認を求めたところ,「会社が退職勧奨したのを君が受け容れただけで解雇などしていない。」などと言われています。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

弁護士に依頼し雇用契約上の地位確認などを求める労働審判を申し立てました。その中で,会社が私に対して「解雇通告書」という書面を交付してくれていたこと,私が会社宛てに退職届を提出したり退職合意書といったものを取り交わしていなかったりしたことを主張・立証することで,裁判所にも不当解雇の事例であることを理解してもらえ,納得できるだけの解決金を支払ってもらうことができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
解雇が適法とされるには高いハードルがあります。そこで,実際には会社が解雇をしたにもかかわらず,合意退職であるとか従業員が勝手に出勤しなくなっただけであるとかいったことを会社側が主張するケースもあります。本件では従業員が「解雇通告書」を受領していたということが決定打となり,「解雇」であることを前提として話が進んでいきましたが,このような書類を受領していないと会社側の主張が通りかねませんので,「解雇」と言われた場合には解雇を示す書類をもらっておくことが重要となります。

事例25:【企業側】セクハラに及んだ従業員を解雇した場合に従業員の地位にあることの確認を求められた場合の対応 労働

依頼内容

当社は物品販売を営む会社ですが,当社におけるある従業員が,たびたび他の従業員に対しセクハラに及んでいたことから,懲戒解雇をしました。そうしたところ,その従業員から,従業員の地位にあることの確認を求める内容の労働審判を申し立てられました。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

当社においてはセクハラを受けた従業員やそのセクハラを受けているのを目撃したりそのセクハラを受けた話を聞いていたりした従業員からの詳細な聞き取りすら行っていなかったので,それら解雇した従業員のセクハラに関する事実を明らかにするために,弁護士に,従業員らからの詳細な聞き取りを行ってもらって,陳述書にまとめてもらいました。その上で,その従業員については懲戒解雇が相当であるということを強く訴えました。その結果,かなり低額な解決金を支払うだけで解決することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
従業員を解雇する,とりわけ懲戒解雇する場合にその解雇の処分が有効とされるためには解雇が有効となるだけの事情があるというだけでなく,注意や戒告といった手続を踏んでもなおその従業員の行為が改善しないといった事情も必要になり,相当ハードルが高いというのが実情です。本件の場合には,解雇が有効といえるだけのその従業員の行為の悪質性について明らかにすることはでき,解決金の支払額を低額におさめることはできましたが,労働審判を申し立てられてからの受任であったことから,手続をきちんと進めるということをアドバイスすることができませんでした。不良従業員を解雇するといった場面では早期に顧問弁護士に相談し,顧問弁護士と協議しながら,その従業員に対する指導などを進めていくべきです。

事例26:【企業側】労災を原因とする損害賠償請求に対する対応 労働

依頼内容

当社は建設業を営む会社ですが,当社が請け負っていた作業現場で,従業員が旋盤で手指2本を切断してしまうという事故が発生しました。その従業員には労災認定がおりていますが,当社に安全配慮義務違反があるとし,また労災給付ではまかえなかった損害があるとして,当社に対し損害賠償請求を求めています。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

労災事故により怪我をした従業員が決められた方法によって作業していないことなどその過失が大きいことを主張・立証したほか,労災により受給したもののうち休業補償給付(特別支給金を除く)や傷害補償一時金が損益相殺の対象となることを主張・立証してもらいました。その結果,その労働者の休業損害や後遺症逸失利益については労災給付により消滅していることを明らかにすることができ,慰謝料額を過失相殺した,当初予想したよりもはるかに低額な金額で和解することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
労災事故が,後遺症が残るような重大な事故となった場合,その労働者は以下のような給付を受けることができます。
(1)療養補償給付
(2)療養補償費用請求
(3)休業補償給付(特別支給金を除く)
(4)傷害補償一時金
(5)休業特別支給金
(6)障害特別支給金

上記のうち,(3)休業補償給付(特別支給金を除く)及び(4)傷害補償一時金については,損益相殺の対象となりますので,これらを明らかにすることで,請求者の求める支払のうち休業損害や後遺症逸失利益については減額または0円にすることができるときがあります。もっとも,慰謝料については損益相殺の対象となりませんので,労災からいくら受給していてもこの部分の支払義務を免れることができないことが多いことには注意が必要です。

事例27:【企業側】退職勧奨に応じない従業員との間で合意退職に至った事例 労働

依頼内容

私はクリニックを経営していますが,従来はまじめに勤務してくれていた当クリニックの従業員の勤務態度が急変したことから,その従業員が産休・育休明けで復帰するときまでに退職してもらいたいと考え,退職勧奨をしました。そうしたところ,その従業員が不当解雇だと騒ぎ立て,問題が大きくなってしまいました。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

弁護士を通じて,その従業員に対し,あくまで退職勧奨であって解雇ではないことを伝えてもらった上で,退職勧奨に応じないのであれば産休・育休明けの復職を待つ意向であるとともに,退職勧奨に応じてもらえるのであれば一定の退職金代わりの解決金を支払うことを提示しました。そうしたところ,退職に応じてもらえることとなり,無事解決しました。

<種村 求弁護士からのコメント>
解雇はかなり厳しい条件をクリアしないと適法と認められませんので,折り合いの悪くなった従業員に対しても解雇という手段は避けるべきです。そのため,その従業員と折り合いを付けてそのまま勤務してもらうか,一定程度の解決金を支払ってでも退職してもらうかという手段を考えるべきこととなります。

事例28:【企業側】関連会社に在籍している従業員からの未払残業代などの請求を排除した事例 労働

依頼内容

当社は,従前は自ら飲食店業を営んでおりましたが,関連会社のA社を設立するとともに投資事業に専念するようになり,A社に対して飲食店の経営について委託するようになりました。もともと当社に在籍していた従業員Bが,A社設立と同時にA社に転籍しているのですが,ずっと当社に在籍していたなどと主張して,また仮にA社に在籍していたと判断されるとしても「法人格否認の法理」により当社が責任を負うなどとして,未払残業代の支払やうつ病を発症したことについての損害賠償金の支払を求めてきています。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

A社設立や当社とA社との間の業務委託契約の内容,A社設立後の当社従業員のA社への転籍の経緯等について主張・立証し,Bが当社にずっと在籍していたわけではないことを理解してもらうことができました。また,当社とA社との関係やA社に実体があることや当社に違法な目的などないことなどを主張・立証することで,「法人格否認の法理」が適用されないことを理解してもらうことができました。さらには,Bがうつ病に罹患していたのだとしても当社の業務に違法性がないことなどを理解してもらうこともできました。この結果,当社の全面勝訴という形で解決することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
「法人格否認の法理」とは,法人格が全くの形骸にすぎない場合や法人格が法律の適用を回避するために濫用されるときには,その法律関係について法人格を否認し,背後にある者に責任を負わせようとするものです。
きわめて例外的な場合にしか認められないこととはなっておりますが,この主張がなされるとその法理が適用されないために丁寧な説明が求められますので,対応には注意が必要です。本件では丁寧な主張・立証が功を奏したといえると思います。

事例29:【企業側】従前在籍していたA社において発生していた未払残業代の支払義務を回避できた事例 労働

依頼内容

当社は,A社の関連会社として設立された会社で,A社との間で業務委託契約を締結して飲食店を経営しています。B社は,従前,A社の関連会社として存在していた会社で,A社との間で業務委託契約を締結して飲食店を経営していたのですが,清算することとなり,A社との間の業務委託契約も解消しています。B社の従業員だったCは,B社が清算することに伴い,B社を退職し当社に在籍していました。
そのCから,B社に在籍していたときに発生していたという分まで含めて未払残業代などの支払を求められています。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

従業員Cにおいては,B社在籍中に発生しているという未払残業代を当社が支払うべきという根拠について,当初,B社とCとの間の雇用契約の内容について当社が承継しているなどと主張していました。これに対しては,A社とB社との間の業務委託契約が解消されるとともに新たにA社と当社との間の業務委託契約が締結されただけであって,雇用契約が承継されることなどないことを主張・立証しました。そうしたところ,Cは,B社在籍中に発生しているという未払残業代を当社が支払うべきという根拠について,B社が運営していた店舗と同じ屋号の店舗を当社が運営しているものもあることを根拠に,商号の続用責任(会社法第22条第1項)を類推適用すべきであるなどと主張してきました。これに対しては,類推適用すべき根拠がないことを丁寧に主張・立証しました。
その結果,概ね,B社在籍中に発生しているという未払残業代を当社が支払わないことを前提とした解決金を当社が支払うことで解決することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
労働問題であっても労働問題の分野のみならずその他の知識をフル活用することが求められることがあり,まさにその事案に即した適切な主張・立証を行うことが肝要となります。本件はそのような主張・立証が功を奏したといえると思います。

事例30:会社に居座り続ける役員への対処法 企業法務

依頼内容

当社は医療関連会社ですが,会社内に,ある役員が居座り続け,会社の施設を我が物顔で使っています。なんとかしてその役員を会社から追い出したいのですが,どのようにしたらよいのでしょうか。

解決方法・結果

取締役会を開催してその役員を解任することを内容とする臨時総会を開催することを決め,その臨時総会においてその役員を解任しました。
その役員は解任された後も会社に居座り,通知書(内容証明郵便)を送っても会社の施設に居座り続けたので,代表取締役社長をはじめ他の役員らと代理人弁護士がその施設に赴き,会社の施設からの退去を命じました。
それでもその役員は会社の施設に居座ろうとしたので,最後は警察官を呼んで,警察官に対しその役員が既に役員を解任されていることを説明したところ,警察官がその役員に対し会社の施設から立ち退くように説得してくれ,以後その役員は会社の施設に立ち入ることがなくなりました。

<種村 求弁護士からのコメント>
株主総会議事録,社員総会議事録などを示せば,これらの総会が適式に開催されたことを警察官にも納得してもらうことができ,役員に対する立ち退きなどを警察官が行ってくれることがあります。もっとも,役員が単に役員であるというだけでなく,使用人兼務役員であった場合には,総会を開催しての役員解任という手続だけでなく,使用人としての地位を失わせるべく解雇等の措置をもとる必要があることに注意が必要です。また,役員を解任したことに正当な理由がないとされる場合にはその役員の残りの任期分の役員報酬額を支払う必要が生じることがあることにも注意が必要です。

事例31:横領した従業員に対する対応 企業法務

依頼内容

当社は飲食店を営む会社ですが,当社の従業員が,長期間にわたり当社の売上金から横領をしていたことが発覚しました。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

客観的な資料を揃えた上でその従業員から事情を聴取して,横領した事実について認めてもらうことができました。その上で,当社を退職することや賠償金を分割払で支払うことを合意する内容の和解書を取り交わし,またその賠償金の支払債務に関しその従業員の親族に連帯保証をしてもらうことで,無事横領された金員を回収することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
客観的な資料を揃えた上でその従業員が横領したことを認めてくれるというようなことまでたどりつかないと,懲戒解雇した場合にその効力が争われて敗訴してしまう可能性もあります。そこで,まずは資料を揃えることと従業員に認めてもらうことの2つが鍵となります。その上で,横領の事実について刑事告訴することを検討すべきですが,現実にはなかなか捜査機関が動いてくれないことが多いこと,刑事告訴したからといって横領された金員を回収できるとは限られないことから,賠償金の支払に応じれば刑事告訴しないという形に持っていくことも検討すべきところです。

事例32:右翼団体関係者が代理人として関与してきた場合の対応 企業法務

依頼内容

当社は土木事業に携わっている会社ですが,当社の従業員だったAが当社に対して未払賃金などを有しているなどとして,Aの代理人を名乗る右翼団体関係者が,Aに代わって未払賃金などの支払を求めてきています。その右翼団体関係者は街宣車を保有しているようで,要求を断ったら街宣活動をされるかもしれません。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

弁護士に依頼し,弁護士からその右翼団体関係者に対し,Aと当社との間の問題は法律事件に関する法律事務に該当し,右翼団体関係者の行為は弁護士法第72条に抵触するおそれのある行為であって当社としては右翼団体関係者をAの代理人と認めて交渉することはできないことから,この問題に介入しないことを求めるとともに,この要請に応じられないときには然るべき法的措置を講じることを伝えてもらいました。そうしたところ,その右翼団体関係者からは何も言ってこなくなり,問題を解決することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
代理人と称してトラブルに介入しようとしてくる場合があります。しかし,法律事件に関する法律事務については,弁護士法第72条により,弁護士しか代理権が認められていません(ただし,民事に関する紛争で,かつ紛争の目的の価額が140万円以下の場合については,認定司法書士にも代理権が認められています)。そして,少なくとも,「法律上の効果を発生,変更する事項の処理」については「法律事務」に該当するとされています(東京高判昭39.9.29高刑17巻6号597頁)。

また,少なくとも,「交渉において解決しなければならない法的紛議が生ずることがほぼ不可避である案件に係るもの」については,弁護士法第72条にいう「法律事件」に該当するとされています(最一小判平22.7.20刑集64巻5号793頁)。

そのため,代理人などとして介入してくる行為は弁護士法第72条に違反するおそれがきわめて高いことから,そのことを主張することで,代理人と称する者を排除することが可能となります。

事例33:関連会社に在籍している従業員からの未払残業代などの請求を排除した事例 企業法務

依頼内容

当社は,従前は自ら飲食店業を営んでおりましたが,関連会社のA社を設立するとともに投資事業に専念するようになり,A社に対して飲食店の経営について委託するようになりました。もともと当社に在籍していた従業員Bが,A社設立と同時にA社に転籍しているのですが,ずっと当社に在籍していたなどと主張して,また仮にA社に在籍していたと判断されるとしても「法人格否認の法理」により当社が責任を負うなどとして,未払残業代の支払やうつ病を発症したことについての損害賠償金の支払を求めてきています。
どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

A社設立や当社とA社との間の業務委託契約の内容,A社設立後の当社従業員のA社への転籍の経緯等について主張・立証し,Bが当社にずっと在籍していたわけではないことを理解してもらうことができました。また,当社とA社との関係やA社に実体があることや当社に違法な目的などないことなどを主張・立証することで,「法人格否認の法理」が適用されないことを理解してもらうことができました。さらには,Bがうつ病に罹患していたのだとしても当社の業務に違法性がないことなどを理解してもらうこともできました。この結果,当社の全面勝訴という形で解決することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
「法人格否認の法理」とは,法人格が全くの形骸にすぎない場合や法人格が法律の適用を回避するために濫用されるときには,その法律関係について法人格を否認し,背後にある者に責任を負わせようとするものです。きわめて例外的な場合にしか認められないこととはなっておりますが,この主張がなされるとその法理が適用されないために丁寧な説明が求められますので,対応には注意が必要です。本件では丁寧な主張・立証が功を奏したといえると思います。

事例34:従前在籍していたA社において発生していた未払残業代の支払義務を回避できた事例 企業法務

依頼内容

当社は,A社の関連会社として設立された会社で,A社との間で業務委託契約を締結して飲食店を経営しています。B社は,従前,A社の関連会社として存在していた会社で,A社との間で業務委託契約を締結して飲食店を経営していたのですが,清算することとなり,A社との間の業務委託契約も解消しています。B社の従業員だったCは,B社が清算することに伴い,B社を退職し当社に在籍していました。
そのCから,B社に在籍していたときに発生していたという分まで含めて未払残業代などの支払を求められています。どのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

従業員Cにおいては,B社在籍中に発生しているという未払残業代を当社が支払うべきという根拠について,当初,B社とCとの間の雇用契約の内容について当社が承継しているなどと主張していました。これに対しては,A社とB社との間の業務委託契約が解消されるとともに新たにA社と当社との間の業務委託契約が締結されただけであって,雇用契約が承継されることなどないことを主張・立証しました。そうしたところ,Cは,B社在籍中に発生しているという未払残業代を当社が支払うべきという根拠について,B社が運営していた店舗と同じ屋号の店舗を当社が運営しているものもあることを根拠に,商号の続用責任(会社法第22条第1項)を類推適用すべきであるなどと主張してきました。これに対しては,類推適用すべき根拠がないことを丁寧に主張・立証しました。
その結果,概ね,B社在籍中に発生しているという未払残業代を当社が支払わないことを前提とした解決金を当社が支払うことで解決することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
労働問題であっても労働問題の分野のみならずその他の知識をフル活用することが求められることがあり,まさにその事案に即した適切な主張・立証を行うことが肝要となります。本件はそのような主張・立証が功を奏したといえると思います。

事例35:財産分与をきちんと獲得するには 離婚・男女

依頼内容

夫と結婚して40年ほどになり,これまで耐えてきていましたが,子供たちも大きくなったこともあり,どうしても夫との生活に耐えきれなくなり,夫との離婚を決意しています。しかし,夫は自分勝手で,自宅の土地建物は全部自分のもので,預貯金なども一切やらないなどと言っています。どうしたらよいでしょうか。

解決方法・結果

夫との別居に踏み切って,弁護士に依頼して夫との離婚を求めました。
夫は離婚協議には全く応じることなく,夫婦関係調整調停(離婚調停)でも私に一切財産を渡さないという態度に終始しました。しかし,離婚調停が不成立となった後の離婚訴訟では,裁判官が説得してくれたこともあって,適正な額の財産分与に応じてもらうことができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
夫婦が婚姻後別居するまでに協力して築いた財産については,財産分与の対象となります。夫婦間だけでは話合いにならないような場合であっても,弁護士に依頼し,調停や訴訟を経る中で,適正な額の財産分与を得ることも可能になります。特に財産分与の場合,幅広く深い知識が求められますので,離婚問題に強い弁護士に依頼されるかどうかで結果が大きく変わってしまう可能性があります。

事例36:養育費などをきちんと支払ってもらうには 離婚・男女

依頼内容

夫との離婚を考えて夫と別居しようと考えていますが,子供が小さく,私自身はまだ働けるような状況にはありません。夫と離婚するまでの当面の生活も心配ですし,離婚してからも養育費をきちんと支払ってもらえるかも不安です。

解決方法・結果

夫と別居してすぐに弁護士に依頼し,離婚協議と離婚成立までの婚姻費用の支払を求めました。夫は頑固ですぐに話合いがまとまる状況にはなかったことから,すぐに夫婦関係調整調停(離婚調停)と婚姻費用分担調停を申し立てました。何回かの調停期日を経て婚姻費用分担額が決まると,過去の分も含めて婚姻費用分担額の支払がなされました。私との離婚にも子供の親権を私に渡すことにも難色を示していた夫でしたが,毎月の婚姻費用の分担額の支払が負担になったのか,婚姻費用分担額が決まったあとわずかな期間で離婚を成立させることができ,養育費の金額も満足いくものとなりました。支払わなくなったらすぐに給与を差し押さえられるかもしれないというプレッシャーがあるからか,今のところ養育費もきちんと支払われています。

<種村 求弁護士からのコメント>
離婚が成立するか別居が解消するまでの間は,収入の多い配偶者が収入の少ない他方の配偶者に対し婚姻費用の支払義務が課されます。婚姻費用の支払義務は請求時から課されますので,婚姻費用分担調停成立後には過去の未払分も含めて支払ってもらうことが可能になります。また,離婚が成立するまでの間は他方の配偶者の生活費分の支払が必要な分,養育費よりも多額となることから,この婚姻費用をきちんと取り決めておくことで,収入の多い配偶者にとっては「早く離婚した方が得だ。」と思ってもらいやすいという効果もあります。養育費についても,調停で離婚が成立した場合や訴訟上の和解で離婚が成立した場合には,確定判決と同じ効力があり,支払わなければ強制執行として給与差押等の手段をとることができるようになることから,きちんとした取り決めをしていない場合に比べて圧倒的に養育費を支払ってもらえているように思います。

事例37:独身時代の貯蓄を特有財産として確保するには 離婚・男女

依頼内容

妻と離婚協議していて,妻からは現時点で私名義になっている財産の半分を渡すよう要求してきています。しかし,私は独身時代が長く,私名義の財産のほとんどは独身時代に貯蓄したもので,現時点の財産の半分を取られてしまうというのは納得がいきません。どうしたらよいでしょうか。

解決方法・結果

婚姻前から保有していた財産や相続・贈与により取得した財産は特有財産として,財産分与の対象の財産とはならないことから,婚姻時の預金口座の残高証明書や相続・贈与により取得した財産が入金されていることを銀行の取引履歴を取得して,婚姻時に多額の財産を有していたことや相続・贈与により取得した財産を明らかにして,なんとか独身時代の貯蓄については守ることができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
夫婦が婚姻後別居するまでに協力して築いた財産については,財産分与の対象となります。他方で,別居時点で一方当事者名義の財産があった場合で,それが婚姻前からその当事者名義のものであった場合にはその当事者の特有財産となります。また,婚姻後別居時点までに,相続や贈与により取得した財産についても,特有財産となります。とはいえ,婚姻時点で保有していた財産や相続・贈与により取得した財産がそのまま別居時点でも同じ形で保有され続けるというのはほとんどなく,別居時点で保有していた財産は,婚姻時点で保有していた財産や相続・贈与により取得した財産と婚姻後にたまった財産とが混ざっているケースが大半です。
このような場合,どの部分が特有財産であるかについて丹念な立証を求められることがあります。立証活動を一般の方が行うのは困難だと思いますので,弁護士にご相談されることをおすすめします。当事務所では初回の相談を無料としていますので,まずはお気軽にお問い合わせください。

事例38:交際相手がストーカー行為に及ぶようになった場合の対応 離婚・男女

依頼内容

私は妻がおりますが,別の女性と交際をしておりました。そうしたところ,その女性がストーカー行為に及ぶようになり,別れるなら数千万円を支払えなどと言ってきています。もはや自分では対応できないと感じておりますが,どうしたらよいのでしょうか。

解決方法・結果

その交際相手の女性が金銭を要求している点を捉えて,私を原告,交際相手の女性を被告として債務不存在確認請求訴訟を提起してもらいました。訴訟になったことでストーカー行為はおさまりました。裁判所での話合いも困難を極めましたが,弁護士に粘り強く交渉をしてもらったところ,何とか話合いがまとまり,その交際相手の女性と縁を切ることができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
金銭を要求される場合であっても,当事者間だけでの話合いで解決することが困難な相手というのはどうしても存在します。そのような場合には,債務不存在確認請求訴訟が有効な手段となる場合があります。訴訟手続きのなかでの話合いでは裁判官が間に入りますが,それでも,当事者同士では話合いも難しい部分もあるため,代理人弁護士を入れた方がまとまりやすいことが多いです。
まずは弁護士にご相談されることをおすすめします。当事務所では初回の相談を無料としていますので,お気軽にお問い合わせください。

事例39:結婚していない相手に養育費を支払ってもらうには 離婚・男女

依頼内容

交際相手の男性との間に子どもができ,私は出産したいと思っていますが,その後,交際相手の男性との仲が悪くなって破局しています。その男性と結婚する気はありませんし,その男性のほうでは認知に応じてもくれません。しかし,今後のために,養育費についてはきちんと支払ってもらいたいと思っているのですが,可能でしょうか。

解決方法・結果

養育費請求に先立ち,認知調停を申し立ててもらいました。認知調停の中で交際相手の男性が認知に応じることになったので,裁判所主導でDNA鑑定を実施してもらい,認知の審判がなされました。そしてその直後に養育費についても話がまとまり,支払ってもらえることができるようになりました。

<種村 求弁護士からのコメント>
養育費を請求するためには,その男性がお子さんの父親であることを確定する必要があることから,養育費請求に先立って認知してもらうことが必要になります。認知の調停において話合いがまとまらない場合には,認知の訴訟を提起する必要がありますが,男性側が認知しない場合であっても,認知から養育費請求という流れに持ち込むことが可能です。
最終的な解決まで,複数の手続が必要にもなり得ますし,お子様を妊娠又は養育したまま手続を進めることは大変だと思いますので,まずは弁護士にご相談されることをおすすめします。当事務所では初回の相談を無料としていますので,お気軽にお問い合わせください。

事例40:離婚しないと言い続ける配偶者と別れるには 離婚・男女

依頼内容

妻と結婚して10年ほどになりましたが,どうしても妻との生活に耐えられず,離婚したいと考えています。しかし,妻は「離婚には応じない。」と言い続けています。どうしたら離婚できるのでしょうか。

解決方法・結果

私自身がいくら話しても妻との間では話合いにならないので,まず別居をしました。その上で弁護士から離婚を求める内容の手紙を書きましたが,離婚の話合いに応じてもらうことができなかったことから,夫婦関係調整(離婚)の調停を申し立てました。その話合いの中で,なんとか着地点を見つけることができ,離婚することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
DVや不貞行為に及んでいて有責配偶者と認められてしまうようなことがなく,婚姻関係が破綻していると認めてもらえれば,最終的には離婚することが可能です。

婚姻関係が破綻しているといえるかどうかの重要な要素の1つに,「別居期間」があります。夫婦が同居していると,そもそもその夫婦の婚姻関係が破綻していると認めてもらえない一方で,別居期間が長ければ長いほど婚姻関係が破綻していると評価される方向に働きます。そして,一旦別居して夫婦関係調整(離婚)を申し立てれば,調停の期間だけでも一定の期間が経過することになりますし,その調停ではまとまらずに離婚訴訟を提起しなければならないときであっても,離婚訴訟の期間だけでも一定の期間が経過することになります。

そのため,別居後すぐに夫婦関係調整(離婚)を申し立てても,離婚訴訟の判決に至るまでは相当の期間がかかることになるので,その期間だけでも婚姻関係が破綻していると認められることが多くなっています。「離婚には応じない。」という対応を続ける方であっても,いずれ離婚が認められるということがわかってもらえると,途中から態度が軟化されることが多いように思います。

婚姻関係破綻の判断や,交渉の進め方など,事案によって変わるものですので,まずは弁護士に相談されることをおすすめします。当事務所では初回の相談を無料としていますので,お気軽にお問い合わせください。

事例41:相手方に無断で離婚届を提出された 離婚・男女

依頼内容

半年ほど前から夫に離婚を求められるようになりました。私は離婚するつもりはなかったので,夫と話し合っていたのですが,突然,夫が出て行き,離婚届も勝手に提出されてしまいました。どうしたらいいのでしょうか。

解決方法・結果

無事,離婚の無効となり,勝手に離婚届を提出したことについて,夫に対する損害賠償請求も認められました。

<種村 求弁護士からのコメント>
離婚無効を求める調停を申し立てましたが,相手方との話し合いはまとまらず,離婚無効確認訴訟を提起しました。離婚届の署名押印欄の筆跡鑑定及び離婚届提出前後の夫婦間のメールのやりとりが決め手となり,相手方が離婚届を偽造,提出したことが認定され,離婚が無効であることが確認されるとともに,相手方に損害賠償を命じる判決がなされました。離婚協議中に,相手方が離婚届を勝手に提出してしまったという相談は意外と多いです。

離婚届(婚姻届もそうですが)が役所に提出された場合,役所の担当者は,形式的な不備があるかどうかのみをチェックし,実質的な離婚意思を確認することなくこれを受理しますので,勝手に離婚届を提出されてしまった場合は,事後的に,離婚無効を求める裁判手続をとらざるをえません。もっとも,筆跡鑑定において,『100%,偽造である』と断定されることはほとんどなく,離婚届が偽造されたことを立証することは容易ではありません。

本件では,筆跡鑑定のほか,離婚届の提出時期が,まさに夫婦間で離婚協議を進めていた最中であることがメールのやりとりから明らかになっていたため,離婚が無効であるとの判断されました。このような紛争を防ぐためには,事前に,役所へ離婚届の不受理申出の手続をとっておくことが有効です。不受理申出がなされていれば,相手方が離婚届を提出しようとしても,役所がこれを受理しないという処理をしてくれます。

このように,話し合いの状況などの事案ごとにやるべきことは様々ですので,まずは弁護士までご相談されることをおすすめします。当事務所では初回の相談を無料としていますので,お気軽にお問い合わせください。

事例42:不貞相手の名前や住所が分からない場合の慰謝料請求 離婚・男女

依頼内容

先日,夫が亡くなったのですが,遺品を整理していたら夫の日記が見つかりました。日記には,生前,夫がほかの女性と旅行していたことが書かれていました。旅行の写真もあったため,相手の女性の顔は分かるのですが,名前や住所が分かりません。このような事案も,相手の女性に対して慰謝料を請求することはできますか。

解決方法・結果

相手方の勤務先や名前がわかり,慰謝料を支払ってもらうことができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
本件では,日記の情報や写真,夫の仕事内容から,相手の勤務先にあたりをつけ,同社のホームページや広報誌を調査したところ,相手女性の写真が掲載されており,勤務先と名前が判明しました。すぐに相手方と連絡を取ったところ,不貞の事実を認め,慰謝料を支払ってもらうことができました。

本件のように夫が亡くなっている場合だけでなく,夫(妻)が不貞相手の素性を秘匿しているため,不貞の事実が明らかでも不貞相手の名前や住所が分からず,訴訟等の手続がとれないことがよくあります。
 
最近では,SNS等で知り合ったため,そもそも,夫(妻)も不貞相手の素性を知らないという場合も増えています。そのような場合,住民票の調査や携帯電話会社への問い合わせ等により,なんとか不貞相手の素性を明らかにしなくてはなりませんが,実際には,その素性を知ることは容易ではありません。
 
本件のように,ほとんど情報が無い状態から不貞相手の特定に至るケースは,まれなケースかもしれません。なお,不貞相手の素性調査を探偵に依頼するという方法もありますが,不貞慰謝料が150万円程度であることを考えると,探偵費用が高額となり費用倒れになる場合もありますので費用対効果を慎重に検討すべきです。
 
事案に応じて,相手方の特定の可否などについてもご相談に乗りますので,まずはお気軽にお問い合わせください。

事例43:年金分割の手続について 離婚・男女

依頼内容

1年ほど夫と話し合った末,なんとか協議離婚し,年金分割もしてもらう約束をしました。夫とは顔を合わせたくないのですが,年金分割の手続のためには,夫と一緒に年金事務所にいかないといけないと言われています。従うしかないのでしょうか。

解決方法・結果

離婚協議書に年金分割についての条項がありましたが,公正証書ではなかったため,夫婦が揃って年金事務所にいき手続をしなくてはなりませんでした。もっとも,私は夫と同席したくなかったので弁護士に代理人となってもらって手続をしてもらうことができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
婚姻期間中,厚生年金に加入していれば,離婚から2年以内であれば,相手方に対し年金分割を求めることができます。
 
年金は各々が加入していた期間等(厚生年金記録)に応じて受給額が変わりますので,例えば,専業主婦として会社員の夫の扶養になっていた妻(3号被保険者)が離婚した場合,そのままでは,夫の厚生年金について年金を受給することができません。この場合,年金分割を行うことにより,将来取得する年金を確保する必要があります。年金分割は,基本的には双方の合意により案分割合を決めますが,調停や審判で案分割合が決められた場合や,当事者間の合意を公正証書にした場合を除き,夫婦が揃って年金事務所にいって手続を行う必要があります。

もちろん,本件のように弁護士などが夫ないし妻の代理人として手続を行うことは可能ですが,その他の離婚の条件(財産分与や養育費)を守ってもらうためにも,離婚協議書は公正証書化することも検討するとよいでしょう。
 
このように,事案ごとにそのときできることは変わってきますし,早い段階で弁護士に委任することでその後の手続を円滑にすることもできますのでまずはお気軽にご相談ください。

事例44:不貞をしている夫からの離婚請求への対応 離婚・男女

依頼内容

私以外の女性と長年不貞をしている夫から,離婚を求められています。子どももまだ小さく,夫と私の共同名義で購入した住宅のローンの残債もまだ残っており,離婚に応じた場合の今後の生活が不安です。どうしたらよいのでしょうか。

解決方法・結果

弁護士を通じて,私が納得できるだけの条件を提示してもらわなければ離婚に応じないという姿勢を示すことで,住宅を確保しまた今後の住宅ローンも支払ってもらうことが決まるなど,納得できる条件で離婚することができ,離婚後の生活への不安がなくなりました。

<種村 求弁護士からのコメント>
不貞相手からの離婚請求の場合,別居期間が相当長期にわたらない限りは,仮に不貞相手が離婚訴訟に持ち込んだとしても,こちらが応じない場合には離婚が認められません(有責配偶者からの離婚請求)。

とはいえ,そこまで離婚を求める相手が,今後夫婦生活をやり直したいと思ってくれることはまず考えられません。また,別居期間が長期間にわたった場合には離婚請求が認められてしまう確率がどんどん高まってしまいます。そのため,有責配偶者からの離婚請求として離婚がなかなか認められない今だからこそ,よい離婚条件を突きつけるチャンスでもあります。その機をとらえて,今後の生活に不安がなくなるような条件で離婚を成立させることができる場合もあります。

事例45:私立学校の学費や学習塾の費用の加算 離婚・男女

依頼内容

夫と離婚したいと考えていますが,私と同居している2人の子のうち,上の子は私立中学校に通っていて学費がかさんでおり,下の子も通っている小学校は公立ですが,私立中学校への入学を目指して学習塾に通っていてその費用がかさんでいます。離婚が成立するまでの婚姻費用や離婚成立後の養育費を決めるにあたって,私立学校の学費や学習塾の費用を考慮してもらって加算してもらうことはできるのでしょうか。

解決方法・結果

弁護士に依頼して夫婦関係調整(離婚)の申立てと婚姻費用分担請求の申立てをしてもらったところ,そのいずれにおいても,「養育費・婚姻費用算定表」で決まる婚姻費用や養育費の金額から,私立中学校の学費や学習塾の費用としてかかる金額の大部分を夫に負担してもらう形で加算してもらうことができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
「養育費・婚姻費用算定表」においては,教育費について,公立中学校・公立高等学校に関する学校教育費については考慮されているものの,そのほかのものは考慮されていません。そのため,養育費や婚姻費用を支払う義務がある方が支払うことを承諾していた教育費や,その方の収入や学歴・地位などからしてそれらの費用を負担させることが不合理でない教育費については,「養育費・婚姻費用算定表」により算定した金額に加算することが認められています。

加算の方法にはいろいろありますが,実際にかかっている私立学校の学費や学習塾などの費用から,「養育費・婚姻費用算定表」において考慮されている公立学校の学費を差し引いた金額を,これらの学費等の加算を求める方の収入と支払を求められている方の収入に応じて負担するという形をとることが一般的です。

そのため,弁護士を通じてこれらの計算根拠をきちんと示せば,学費などの加算をしてもらえることが多くなっています。

事例46:自分一人では離婚を成立させる自信がない場合には 離婚・男女

依頼内容

妻とは性格が合わず,いわゆるセックスレス状態が続いているというだけでなく,口論が絶えないなど妻とずっと不仲で,妻に対しては離婚を求め続けているのですが,離婚に応じてもらうことができません。また,以前,夫婦関係調整(離婚)の調停を自分で申し立てたことがあるのですが,そのときには調停委員が妻の肩ばかり持つような印象を受け,実際に,離婚は成立させないで当面別居するというないようでしぶしぶ承諾せざるを得なかったことがあり,とても自分一人では離婚を成立させる自信がないのですが,どうしたらよいのでしょうか。

解決方法・結果

弁護士を依頼し,夫婦関係調整(離婚)申立事件に弁護士に手続代理人として関与してもらったことで,前回の調停と異なり,調停委員が妻の肩ばかりを持つような印象を受けることもなく,妻を説得してくれ,無事,離婚を成立させることができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
調停事件については必ずしも弁護士を依頼する必要はなく,実際に弁護士を依頼されることなくお一人で対応される方も多いと思われます。しかし,調停の場では,中立・公平という建前ながら,調停委員の方には「調停を成立させたい。」という思いのあまりなのか,声の大きい当事者の意見ばかり聞き入れて,声の小さい・あまり気の強くない当事者にその声の大きい当事者の意見をごり押しされるという声はよく耳にするところです。

そのため,自分の意見をきちんと言うことにあまり自信がないという方の場合には,離婚請求訴訟の場面まで至らない任意交渉や調停の段階であっても弁護士を依頼されたほうがよいケースもよくあります。

事例47:離婚の際に取り決めていなかった養育費の請求 離婚・男女

依頼内容

3年前に夫と離婚したのですが,その際,養育費の定めをしていませんでした。今からでも養育費を請求できますか。また,離婚した後から現在までさかのぼって請求することは可能でしょうか。

解決方法・結果

子供が未成年であれば,例え離婚していても養育費を請求できることがわかりました。また,離婚の際に金額等の取り決めがない場合,請求していなかった分は遡って請求できない可能性が高いこともわかり,一部については,あきらめがつきすっきりしました。

<種村 求弁護士からのコメント>
子を持つ夫婦が離婚する際,子の親権者を定めたたものの,養育費については何ら話し合いをしなことはままあることです。その場合であっても,子が未成年であれば,扶養義務者に養育費を請求することはできますが,あくまで,その支払義務は請求時ないし調停申立時(実務上内容証明郵便などで請求するなど意思及び時期が明確で場合は申立時とされることが多いです。)に発生し,離婚後から請求した時までの間,遡って養育費を請求できない実務上あまり例がございません(もちろん義務者が任意に支払ってくれれば可能ですが。)。したがって,養育費の定めをしていなくてもあきらめる必要はないのですが,遡って支払われるわけではないため,早急に調停を申し立てる必要があると思います。

事例48:住宅購入時の頭金の精算 離婚・男女

依頼内容

妻と婚姻直後に住宅を購入した(購入価格4000万円)際に,妻の両親が500万円の頭金を援助してくれました。今,妻との間で離婚協議をしており,マンションを売却しようとしており,住宅売却価格は2000万円ほどになりそうで,住宅ローン残債が1000万円ほどあるのため,その差し引いた金額は1000万円ほどとなりそうです。

妻のほうでは,まず自分の両親に500万円を返して,残りの500万円を2人で等分に分けるべきだと主張しています。
確かに頭金は妻の両親に出してもらいましたが,妻の両親との関係にはずっと頭を悩ませ続けていたので妻の両親にお金を返還することに抵抗があります。また,住宅ローンは婚姻生活中に私が稼いだお金からずっと支払ってきたのに,妻の主張に従うほかないのでしょうか。

解決方法・結果

住宅の購入費用4000万円のうち,妻の両親の頭金の分の貢献度が500万円で8分の1であるということになりました。住宅売却価格2000万円から住宅ローン残債を差し引いた1000万円のうちの8分の1の125万円がその貢献分であるとして,妻が562万5000円,私が437万5000円という形に分配することで話が落ち着きました。

<種村 求弁護士からのコメント>
住宅購入時に夫妻またはその両親のいずれかが頭金を支出した場合や,夫妻またはその両親のいずれかが特有財産から住宅ローンの繰上返済をしたような場合,頭金や繰上返済のために使った金額が住宅購入価格の何割にあたるかを計算して,その部分だけが特有財産であるとして計算する例が多くなっています。このような事例が問題になる場合には,弁護士に相談して裁判所が認めそうな金額をきちんと計算して離婚協議などに臨む必要があります。

事例49:相手の住所が分からない場合の離婚請求 離婚・男女

依頼内容

妻と婚姻していましたが,妻が家を出て行き,妻の実家も妻の居場所を教えてくれないため,いまではどこにいるのかも分かりません。
このままの状態を放置するわけにも行かないので,妻と離婚したいのですが,どうしたらよいのでしょうか。

解決方法・結果

妻の実家を妻の住所地として夫婦関係調整(離婚)調停を申し立てたところ,妻の両親を経由して妻が申立書を受け取り,その後なんとか離婚を成立させることができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
いわゆる離婚調停を申し立てる場合,相手の住所地を管轄する裁判所に申立てをしなければならないのが原則です。相手が現時点でどこにいるのか分からない場合には,依頼された弁護士は,その実家であるとか,最後の住所地であるとかを手掛かりに,相手に書類が届く場所を探すように努めます。また,手段を尽くしても相手の所在地が分からない場合には,調停を回避した上で公示送達という方法で離婚請求訴訟を提起することができる場合もありますので,あきらめることはありません。

事例50:婚姻無効確認請求が認められた事例 離婚・男女

依頼内容

いわゆる闇サイトでのアルバイト募集に応募し,ブローカーを介して,在留資格を得るために日本国籍を取得したい中国人女性と結婚する旨の届出をしてしまいました。今では反省し,その女性と結婚したままとなっている戸籍をどうにかしたいのですが,どうしたらよいでしょうか。

解決方法・結果

真実は結婚する意思がないにもかかわらず婚姻届を提出したということで,その女性を相手取って,婚姻無効確認訴訟を提起し,なんとか婚姻の無効を確認する判決を取得した上で,その判決書とその判決が確定したことを明らかにする書類(判決確定証明書)を添えて役所に戸籍訂正申請をすることで,婚姻した事実がなかったことになりました。

<種村 求弁護士からのコメント>
婚姻届を提出した場合であっても,本当に夫婦関係を設定しようという意思がなかったようなときには,その婚姻は無効となります。そのため,ブローカーを経由してそのブローカーの支払うお金だけが目的で婚姻届を提出したような場合には,その婚姻が無効であるとして,婚姻無効を確認することができます。

婚姻無効確認については調停を申し立てるのが原則となっていますが,ブローカーを経由するような場合には相手の女性が既に退去強制処分を受けて所在不明となっていることが多く,そのような場合には調停を経由することなく婚姻無効確認請求訴訟を提起することが認められます。相手の女性が所在不明であることが明らかといえる場合には公示送達という方法により訴訟提起することができるのですが,なかなか「所在不明であること」を裁判所に認めてもらうのが大変なため,弁護士に依頼されることをお勧めします。

事例51:元交際相手の女性が退去してくれない場合の対応 離婚・男女

依頼内容

私が賃借人として居住していた居室に,交際相手の女性も同居するようになりました。しかし,その後,不仲となり,その女性が居室から出て行ってくれないため,やむなく自信が実家に戻り別居するに至りましたが,変わらず私が賃料を支払続けています。どうしたらよいのでしょうか。

解決方法・結果

当該女性に退去を求めても退去してもらえない上,今後も自主的に退去してもらうことが期待できなかったことから,やむなく,賃料を支払うのをやめました。そうしたところ,当該女性が自主的に退去してくれ,残ったゴミなどを私のほうで処分して居室の明渡しをすることができました。その後,滞納していた賃料を不動産管理会社に支払うことで無事に解決することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
元交際相手の女性が居室に居座っている場合,建物明渡しを求める訴訟を提起しても,認められない可能性が高いところです。むしろ,賃料滞納等の事実を作って,大家さんから当該女性に対して建物明渡しを求めてもらう以外に解決手段がないともいえます。

本件の場合には,大家さんが依頼されている不動産仲介業者に事情をよく理解してもらえたことから,賃料を滞納しつつもなんとか解決にこぎ着けることができた事例となります。

事例52:不貞の慰謝料請求をされた場合の対処法 離婚・男女

依頼内容

私は,妻子ある男性と不貞をしていました。最近,それがその男性の奥様に発覚したらしく,その奥様の代理人弁護士から,300万円もの慰謝料の支払を求める通知書(内容証明郵便)を受け取りました。私はどのように対応したらよいのでしょうか。

解決方法・結果

私とその男性が不貞をしていた事実については,スマートフォンでのやりとりや興信所の調査などで,その男性の奥様に証拠を握られている状態であることが分かりましたが,その奥様がその男性と離婚する気がないようでしたので,私がその男性に対して求償権を行使しないということを条件に,私が奥様に100万円を支払うことで解決することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
不貞行為を原因とする離婚の慰謝料についての判決での相場は200~300万円程度ですが,不貞行為をした第三者が当該不貞相手の配偶者に対して支払うべき慰謝料についての判決での相場は150万円程度です。判決で150万円の支払が命じられてその金額を現実に支払った場合には,当該不貞相手に求償権を行使することで概ねその半額程度の支払を求めることができます。そのため,当該不貞相手とその配偶者が離婚する気がなく,その二人の財布が一緒といえる場合であれば,求償権を行使しないことを条件に慰謝料の減額を交渉することが可能です。

事例53:面会交流を実現させるには 離婚・男女

依頼内容

私と妻との間には子どもが2人いて,現在,子ども2人は妻と暮らしていて私とは別居しています。親権者が妻となることについては仕方がないと思っています。とはいえ,今後の面会交流をなんとか実現したいのですが,妻は私にモラルハラスメントがあったから面会交流には応じたくないなどと主張しています。面会交流を実現することは可能でしょうか。

解決方法・結果

夫婦関係調整(離婚)調停のなかで,面会交流についても粘り強く話し合い,離婚の調停条項の中に面会交流についても盛り込むことができました。その後,面会交流を実施するなかで妻が面会交流の実現を妨害することもありましたが,家裁の履行勧告をしてもらうなどして,調停のなかで決まったとおりの面会交流を実現することができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
以前と比べ,家裁実務の場面では,よほどのことがない限り面会交流を認める方向とはなっています。とはいえ,現実の面会交流の実施には,監護親(たいていの場合には母親)の協力が欠かせず,監護親に理解してもらうよう努めることが重要になっています。面会交流をすることが調停で認められてもそのご面会交流に応じなくなる監護親も少なからずおり,その場合には家裁に対し履行勧告の申出を行って家裁に履行勧告をしてもらうことにより面会交流の実施を促したり,それでも効果がない場合には面会交流の調停のやり直しを求めたりする必要が生じます。

事例54:面会交流に応じられない事情がある場合の対応 離婚・男女

依頼内容

私は子ども2人を連れて夫と別居しており,夫との離婚を望んでいます。夫のほうでは離婚に応じるつもりはあるようですが,子ども2人との面会交流を強く望んでいます。しかし,夫との同居中,夫はたびたび私に対して暴力を振るっており,子ども2人はその現場を目撃していたため夫に対して強い恐怖心を抱いています。そのため,どうしても面会交流には応じたくないのですが,可能でしょうか。

解決方法・結果

陳述書を提出したり,家裁調査官に学校や家での様子,子どもの心情などを調査してもらったりしたことで,子どもたちが夫に強い恐怖心を抱いていて面会交流に応じられないこと,仮に調停でまとまらないで裁判官が判断する審判に移行したとしても面会交流を認めないという審判が下される可能性が高いということを夫に理解してもらうことができました。そのため,定期的に子どもたちの様子を映した写真を送る一方で,面会交流は実施しない形で話をまとめることができました。

<種村 求弁護士からのコメント>
現在の家裁実務上,面会交流を実施することが明らかに子どもの福祉を害するということがない限りは,面会交流が認められるべきという考えが採用されており,よほどの事情が認められない限りは面会交流を認める方向となっております。
そのため,面会交流を受け容れられないという場合には,面会交流を実施することが明らかに子どもの福祉を害するといえるだけの事情,ここでは夫から妻に対するDVを子どもたちが目撃していて子どもたち自身が夫に対し強い恐怖心を抱いているという事情を主張・立証して,面会交流を実施しないことでまとまることができました。